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ここでイベントを行うようになった経緯について紹介します



この牧場で飛ばせないかなぁ…
土砂降りの中、指をさされて見上げた草原。確かに見事な草原ですが、それはあくまでも 私有地。ラジコン禁止どころか、立入禁止です。

私ども丹沢ソアリングクラブは、丹沢や平塚地区でのグライダーフライトの他に、 年に2〜3回の遠征飛行会をしています。クラブの役員をしている自分としても、 クラブの遠征飛行会を開催できる行き先を探していました。

2001年の秋、クラブの秋合宿で東伊豆に行った際、 二日目が土砂降りだったので同クラブの森田さんが以前からフライト場所の候補として 気にしている仁科峠付近エリアを一目みてから帰ろうという事になりました。案内してくれた 森田さんに同行したのは、渡辺さん、そして私です。 森田さんは以前からこのあたりの温泉を探したりしてのんびりドライブを楽しんでいたそうですが、 この天城の牧場で飛ばしたいな、とずっと思って暖めていたと言うわけです。

でもね、土砂降りでよく見えないし、所詮、牧場ですから、勝手に入れないから、ラジコンは できないよね。道は覚えたものの、フライトは無理と思い、しばらく記憶から消えていました。


ここが仁科峠です。
2002年6月、久しぶりに続けた休みが取れたのですが、家内も子供達も都合が合わず、 一人旅をすることが出来ました。東伊豆の海岸などでグライダーを飛ばした後、3日目の帰り、 快晴だったので、以前土砂降りの時に視察した仁科峠を訪れてみました。
そこは素晴らしい景色。仁科峠も広大な笹の山なので、フライトに良さそうです。峠のてっぺんに 登ってみると吹き流しとスタート台があります。なるほど、パラグライダーか、 ハングライダーの基地になっているようです。
登ってみると気になるのが仁科峠の海側に広がる広大な天城牧場。新緑の草地は 海側に面し、こちらの方がグライダーに最高だろうと感じました。


これが「牧場の家」です。
観光案内の看板でレストラン、宿泊施設「牧場の家」というのが有りましたので、これはきっと 牧場の管理を兼ねているだろうと思い、訪れてみました。シーズンオフの平日だったので、 牧場の家は閉まっていたのですが、管理者に会ってみたかったので、裏口を叩いてみました。
そこから出てきたのは、高木支配人というこの牧場の家の支配人。ちょっと、恐そう。
「牧場に立ち入らせていただいて、ラジコングライダーを飛ばさせて戴く事は出来ないでしょうか?」
思い切って切り出してみました。
「それだったら、ちょうど役場の観光課の人がここに来ているから、会ってみたら?」
と言われました。案内されて奧に入ってみると、賀茂村役場・産業観光課の高木主任 という方がちょうど打ち合わせに来ていたのです。ラジコングライダーであること、クラブで 遠征飛行会をやりたいことなどの話を出したところ、良い方向に話が進みました。

牧場の家は、牧場の管理をしているのではなく、別にあるとの事。牧場の土地は賀茂村、静岡県が牧場を 管理しているとのこと。牧場に立ち入るには、静岡県に許可を得る必要がある。しかし、ある程度の 条件をクリアしてもらえれば、役場の方から許可を依頼しましょう、という事になりました。

平日の昼間だったため、偶然にも役場の方に会うことが出来ました。実に運が良かったと言えます。


パラグライダーのイベントの看板。
牧場の家には、こんな看板もありました。年に一回くらい牧場と仁科峠を利用して、パラグライダーの イベントをやっているのだそうです。(今現在も継続しているのかは不明)  ラジコングライダーのマニアが集まってくれば、パラグライダーより人数は少ないものの、 こんなイベントも出来るのかな、と思いました。まずは、当初の目的通り、丹沢ソアリングクラブの 遠征飛行会のセッティングし、ここで本当にグライダーがよく飛ぶのかをやってみるということになりました。


丹沢ソアリングクラブ視察飛行会が実現。
その年(2002年)の12月、丹沢ソアリングクラブで視察飛行会が実現しました。この日も快晴、 西から風が吹いています。こらなら飛ぶよ。車を降りて視察した田中さんが思わずVサイン。
終日、大型機スケール機やスロープ機を飛ばすことが出来、これで新しく我がクラブの遠征飛行会の合宿場所 ができた、と大喜びしました。


第二回丹沢ソアリングクラブ遠征飛行会。強風西風。これは凄い。
2003年の4月、定着しつつある丹沢ソアリングクラブで遠征飛行会。この日は曇りだが、強風。 10m/秒は越しているだろうと思われる強風が、正面の駿河湾から風が吹いています。
城ヶ島の強風でも鍛えている堀越さんラダー機が飛びまくり、他各参加メンバーはF3B、F5B機で高速な フライトを楽しめました。


この日の宿泊先の牧場の家に来て下さった産業観光課・水口課長(左)とホテルニュー岡部・関谷支配人(右)。
関谷さんは、海岸でエンジンスタント機他、以前から賀茂村でラジコンを楽しまれているそうです。そして 関谷さん、賀茂村産業観光課の居山さんらを中心として、水口課長も巻き込んで、 賀茂村にラジコンクラブが発足しました。

この時、水口課長から頼まれたこと。
「ラジコングライダーのイベントを主催してもらえないだろうか。」
競技会などのイベントであれば、丹沢ソアリングクラブだけでなく、多くの人にこの場所を知らしめることになる。 せっかく見つけた最高のフライト場所。本来ならクラブの遠征フライト場所は、クラブ以外の人に知らせたくない貴重なもの。 一方では、ラジコン禁止の立て札に怯え、地主や隣のクラブから苦情を言われないかヒヤヒヤしながら飛ばしている 人が多い状況の中、ここは「是非来てくれ」と言ってくれるという貴重な場所。イベントを主催して、皆にこの場所で フライトして貰い、賀茂村の観光産業にも寄与し、RCグライダーのフライトがずっと続くようになれば、 お互いハッピーになると思い、受けることにしました。これが西天城RCグライダーフェスティバルとなりました。
完全な競技会だと、競技だけやってコンビニ弁当食べて帰宅する、というパターンになり、賀茂村に お金が落ちません。いろいろ考えた末、競技はお遊び程度にし、宿でのバーベキューや宴会に重きをおいた 合同飛行会にしようと言うことになりました。
第一回(この年の秋)は、自分達主催者も不慣れだと言うこともあり、やはり各地に遠征スロープソアリングをしている 二子リバーサイドフライヤーズ、静岡サイレントフライトクラブを誘い、限定メンバーですがテスト運用的に始めてみました。



牧場の家の高木支配人(当時)
牧場の家の高木支配人が丹沢ソアリングクラブ遠征飛行会や初回の西天城RCグライダーフェスティバル の面倒を見てくれました。現在、牧場の家は支配人という立場の人を置かない体制に代わりましたので、 この場所にはいらっしゃいません。






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